この本は、映画化されているので映画をご覧になった方も多いかと思います。
9.11で父親を失った少年のお話です。
この少年、オスカーは、非常に精神的に不安定で(おそらくアスペルガー症候群?)、彼にとって彼の父親は、彼の抱える問題を理解しながら導いてくれる、とても大切な存在でした。
彼にとって、父親が9.11で亡くなったショックは計り知れないものだったのです。
又、映画ではかなり省略されていたようですが、彼の祖母(彼の父親の母親)のそれまでの人生についての回想が、この本の中では語られています。
それが、切ない。
この本では、もちろんオスカーの悲しみや父親への想いが圧倒的で、読者はまずそれにやられるのですが、その一方で、彼の祖母の静かな悲しみに、じわじわと侵食されていくのです。
実は、私は個人的には、お祖母さんの回想録部分が一番印象に残っています。
あまり書くとネタバレなので、この辺で。
この本は、かなり一気に読んでしまいました。
あ、ちなみにこの子(少年)、独特な言葉回しというか、やたらめったらextremely と incredibly を使うんです。
それがまた、切ない。
切ないスイッチが入ってしまったよ。
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